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つくしさんのひとり言 2017年10月20日

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『ことば』は発達の原点③

つくしくらぶを卒業した男の子の、利用が始まったばかりの時のお話です。

 

「目ん玉えぐり出してはらわた引きちぎってやる!」

「人間なんて一人残らず全滅すればいいのに!」

「知らない人が突然襲ってくるかも!」

 

このような言葉を聞いて、どう思われるでしょうか?

 

もしあなたの隣の男の子が突然このような言葉を言い出したら、

「気持ち悪い」「変な子」や「近寄りがたい」等々

否定的にとらえ、自然と距離をとってしまうのではないでしょうか?

 

 

しかしこの3つの言葉には、男の子のこのような気持ちが隠れています。

 

「目ん玉めぐり出して・・・」

 ➡ 何か嫌な事をされたり言われたりして、その相手に対する怒りや腹立たしさを表現。

 

「人間なんて・・・」

 ➡ TVで環境破壊などのニュースを見て、環境を破壊する人間=悪者 の構図を自分の中で作ってしまい

   同じ人間として自分も「悪者・悪人」と感じた表現。

 

「知らない人が・・・」

 ➡ 新しい環境になったり、知らない場所で知らない人に出会ったときなど、不安で不安で仕方なく、

   結果その不安が強い恐怖心となりどうしていいのかわからなくなった表現。

 

 

自分の気持ちを上手に表す『ことば』を知らなかったり表現できないばかりに、多くの誤解を招いてしまいます。

そしてこれらの言葉を聞いた人からは、叱られたり注意をされたりすることで、より深く自分の世界にこもってしまいます。

 

 

我々にできること、そして求められることは

言葉に隠された子供の気持ちを見つけ、優しく見守っていく。

 

「目ん玉えぐり・・・」 ⇒ 辛いこと、怒っていること、嫌な気持ちになったことを理解して受け止めてあげる。

「人間なんて・・・」    ⇒ 本人の意見を認めた上で更に肯定的な提案をしていく。

「知らない人が・・・」   ⇒ 不安な気持ちを受け止めてあげる。

 

否定するのではなく、なぜそう思ったのかをゆっくりと時間をかけて聞いてあげる。

そうすれば今まで我々が想像もつかなかった思いや気持ちを打ち明けてくれる子供がたくさんいます。

 

 

今のつくしくらぶの子供たちは、

 

オレンジジュースが飲みたい時 ➡ 「オレンジ!」 (なに?オレンジがどうしたの?、いつもひと言だけです

こちらに来てほしいとき ➡ 「こっちに来い!」  (なぜ命令口調?)

謝りたい時や失敗した時 ➡ 「だってあの子がこうしたからこの子がこうなって・・・」 (言い訳ばかりで人のせいにする)

 

 

『話す』とは、相手に伝えるための言葉を知り、自分の気持ちを表現すること。

 

こんな時も、決して叱らずそして否定をすることなく、一つ一つ適切な言葉を時間をかけて伝えていく。

 

その繰り返しだと考えています。(まだまだ先は長いです)